業務効率を改善する「ECRSの原則」とその具体例

売り上げに直結する業務はもちろん、そうでないサポート・管理・制作などの業務でも「作業の効率化」はとても重要です。生産性を向上させて、無駄なコスト(時間・お金)を削減させることは企業活動にとって最重要ともいえる課題です。

「ECRS(イクルス)の原則」とは、業務プロセスを4つの視点から改善していくフレームワークです。元々は製造業の生産性向上を行うために開発されたフレームワークですが、デスクワークや営業、小売業、サービス業等、あらゆる業種、業務での利用が可能です。

ECRSの原則、4つの視点

各視点の概要は次の通りです。

1.Eliminate(エリミネート) 排除(無くせないか)

業務の目的や最終目標を見直し、不要な業務・なくせる業務を考えます。業務の最終的な目的を再定義した上で、必要のない工程は排除しましょう。

2.Combine(コンバイン) 結合(一緒にできないか)

複数の業務を同時に処理できないかを考えます。同時に行える作業、まとめて行うことができる作業は、統合して効率化を計りましょう。

3.Rearrange(リアレンジ) 交換(順序を変更できないか)

業務プロセスの処理順序を変更し、効率の改善が可能かを考えます。工程を変更することで、大幅に時間を削減できるケースがあります。

4.Simplify(シンプリファイ) 簡素化(単純化できないか)

業務の一部を省略しても、同等の成果がつくれないかを考えます。時間の短縮はもちろん、精神的な負担や肉体的な負担も削減可能です。

それぞれの詳細と具体例

続いて「ECRSの原則」の詳細と具体例をみてみましょう。

1.Eliminate(エリミネート) 排除(無くせないか)

b2

「生産性を高め、売り上げを拡大させる必要がある!」そんな風に考えている時はどうしても、作業を増やしてしまう傾向があります。でもまず必要なことは、ひとつひとつの業務の目的を再確認し、不要な作業を排除することです。

特に、長い歴史を持つ企業、長年にわたり取り組んでいる事業には、不要な業務が沢山あります。当時必要であったけれども現在は必要でない業務、以前の上司が必要と判断して定めた業務、いつまにか慣例のようになった業務等、現在は不要である業務が行われている理由は様々です。

排除の判断に迷ってしまった場合は、「目的」「誰にとって必要か」を意識してみてください。

「Eliminate(エリミネート) 排除」の具体例

「日報」「レポート作成」「報告書」等の書類作成業務を排除した

毎日必ず作成しなければならないとされていた日報だが、誰が何のために日報を必要としているのか曖昧。部下は30分程かけて作成しているにも関わらず、上司は毎日欠かさず見ているわけではなかった。日報の目的・必要性を再検討し、1日1回から週に1回へ変更。項目も大幅に削減し、半分以下の時間で作成できるようにフォーマットを変更。月間10時間も費やしていた作業(1日30分/20日稼働)が1時間になった。

「会議」を排除した

毎週1回、5人が集まって約1時間の定例会議を実施していたが、形式的な会議で、メールでの報告や関係者のみへの報告・相談で完了できる内容だった。月1回に変更し、メンバーも3人に変更。月間トータルで20時間(1時間x4回x5人)費やしていた定例会議だったが、3時間(1時間x1回x3人)に変更できた。

作業人員を削減した

2人がかりで行っている点検作業だったが、速さ・作業の品質ともに、実際は1人でも可能だった。作業人数を変更することで、別の作業にかけられる時間が増えた。

広告・宣伝を削減した

毎月実施しているメディアへの広告入稿。効果の検証が行われないまま、慣例で取り組んでいた。効果を測定したところ、そのメディアを介しての集客はほぼ無く、入稿を辞めるようにした。制作時間・費用等、大幅にコストの削減ができ、別の集客手段を検討するに至った。

過剰なサービス、機能の追加をやめた

顧客に喜ばれる、他社との差別化になる、と思っていたサービス・機能だったが、アンケートの実施や現場スタッフのヒアリングにより、顧客は全く価値を感じていなかったことが判明。過剰なサービス・機能を廃止し、現場スタッフ・開発スタッフの負担とそれにかかる費用を減らすことができた。

買い出しをやめた

週に1度、事務スタッフが業務に必要なものを買い出しに行っていたが、ネット注文に変更。1回おおよそ1時間かかっていた買い出しが10分に。月間トータルで4時間(1時間x4回)が40分になった。

2.Combine(コンバイン) 結合(一緒にできないか)

b6

複数の業務を一つにまとめてしまうことで、大きく効率を改善することが可能です。「Combine(コンバイン) 結合」のアイデアは、他人・他部署の担っている役割・業務を理解し、縦割り構造をなくすことで現場スタッフからもアイデアが生まれます。

「Combine(コンバイン) 結合」の具体例

「仕上げ」「検品」を同じ場所で実施するようにした

これまでは製品が出来上がる場所と検品を実施する場所が別々だったが、同じ場所で実施することに変更。製品を運ぶ作業がなくなり、製品完成までの工程がよりスムーズになった。

会議を同時開催にした

チームAで行われていた会議とチームBで行われていた会議をまとめることにより時間を削減した。また、マネージャーと店長で行っていた会議を、マネージャー、店長、スタッフで行い、伝達時間を削減した。

複数人が作成していた書類を一人が作成することにした

複数部門が集まる会議を、それぞれの部門のスタッフが独自に議事録を作成していた。各部門での作成をやめ、会議に出席している1名のみが作成にするようにした。

発注作業をまとめて実施するようにした

カテゴリごとに発注作業を行う担当者が分かれていたが、全ての作業を1人で実施しても、それにかかる時間は現在とほぼ変わらないことが話し合いによりわかった。全てを1人が行うようにした。

1つずつ実施していたものを複数まとめて実施した

新規顧客のデータ入力を、担当したスタッフがその場で都度システムに入力していたが、1日の最後に1人のスタッフが全スタッフ分をまとめて入力するというルールに変更。全スタッフの時間が大幅削減できた。

3.Rearrange(リアレンジ) 交換(順序を変更できないか)

b5

「A→B→C」の順に行っていた作業を「B→A→C」にすることにより、作業効率の改善ができないかを検討します。業務フロー、スタッフの1日のスケジュール、月間スケジュールを見直してみましょう。

「3.Rearrange(リアレンジ) 交換」の具体例

「上長によるチェック」を前倒しにした

これまでは「設計→制作→上長による確認・許可→修正→完成」という順序で進めていた作業だが、「設計→上長による確認・許可→修正→制作→完成」の順に変更。確認作業を前倒しで実施することにより、上長指示による修正の時間を大幅に削減できるようになった。

営業ルートを見直した

トータルの移動距離が最も短くなるように、営業ルートを見直した。日によっては1時間以上の短縮ができるようになった。

順序変更によるマインドの変化

1日の最後(通常業務の後)に実施していた会議を、朝一番(通常業務の前)に実施。ダラダラと間延びして不要な残業を強いていた会議が、時間を意識したスムーズな会議になった。通常業務を控えているため、規定時間内に会議を終わらすという意識を出席者全員が持つようになった。

4.Simplify(シンプリファイ) 簡素化(単純化できないか)

b3

丁寧に実施しすぎている業務や、体裁をこだわり過ぎている業務を見直し、簡素化しても同等の成果を生み出せる業務を見つけていきます。クラウドサービス、スマートフォン等の新しいテクノロジーを利用することも、簡素化の手助けになります。

「4.Simplify(シンプリファイ)」の具体例

報告・連絡を簡素化した

これまでメールで行っていた報告・連絡の一部をスマートフォンアプリ「LINE」で実施。体裁にこだわらず、コミュニケーションを簡素化することにより、スピーディーな情報共有が可能になった。

データ入力項目を見直した

これまで複数の数値を入力していた項目を見直し、不要な項目をなくした後、関数を設定。1つの数値を入れると複数の数値が自動計算されて入力されるようになり、作業の簡素化に成功した。

ファイル作成・共有方法を見直した

これまでWord、Excelで作成した資料の一部をGoogleDrive(Googleドキュメント、Googleスプレッドシート)で作成。共有や情報更新がスムーズになり、複数人による編集、リアルタイムな情報の閲覧が可能になった。

発表・プレゼンテーションを簡素化した

会議での発表・プレゼンテーションの一人当たりの持ち時間を短くするとともに、過剰なプレゼンを用意しないように指導。発表内容を準備する時間、PowerPoint等の資料を作成する時間が大幅に削減するとともに、それぞれの発表・プレゼン内容の要点が明確になった。

テンプレートを標準化した

見積書、納品書、請求書、企画書、報告書、あらゆる資料のテンプレートを準備し、標準化した。全員の書類作成時間が短縮されたと同時に、フォーマットの統一により上長のチェックがスムーズになった。

ECRSの原則、検討の順序

b4

各項目の検討は、その名称の並び順の通り、「E(排除)→C(結合)→R(交換)→S(簡素化)」の順に行います。「過剰サービスを改善」等は「E(排除)」「S(簡素化)」2つのフェーズで登場したりと、検討内容が一部重複してしまうこともありますが、それは問題ではありません。2回登場した場合は、2回検討しましょう。それぞれの視点で見つめ直すことが重要です。

業務効率の改善に終わりは無く、その時に最善の業務フローも、3年後には効率の悪い業務フローであったりします。最適な形は、内部・外部問わず、様々な環境によって変化していくものなのです。「ECRSの原則」という便利なフレームワークを用いて、ぜひ定期的な見直しを実施してみてください。

社員・従業員セグメントで6タイプに分類

やりがいとかいらないんでとりあえず残業代くださいとか言われる今日。一体どうすれば皆のモチベーションを高め、成長を加速させることが出来るのでしょうか。社員を管理し、育成を任されている人やチームで作業を行う人の多くが非常に頭を悩ませていると思います。

そんな方に役立ちそうなのが、「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャルメディア時代の新法則(2010,朝日新聞出版)」で紹介されていた従業員のタイプ分類です。それぞれの分類別に対策法を書いてみましたので、社員教育でお悩みの方のヒントになれば幸いです。

社員の気持ち、立ち場を理解することは、業績向上はもちろん、社内テロを防ぐこともできます。(待遇に不満があると自社の冷凍食品に農薬を入れる人がいる時代になりました)

主な傾向を知ることは、「こういう人がいるんだ」という他人への理解のきっかけになります。まずは、自分とは違う人がいることを認め、理解することからはじめてみましょう。

社員・従業員セグメント6タイプ分類

社員・従業員セグメントで6タイプに分類

楽して稼ぎたがるセグメント

手軽な成功を求めるタイプ

それなりの収入を得るために、義務的に仕事をしています。向上心が高いとはいえない彼らの成長を狙う場合には、小さな目標と小さな成功体験を重ねていくようにする等、上司によるコントロールが必要です。

柔軟なわき役のセグメント

まだ仕事を優先事項とはみなしていないため、流れに身を任せるタイプ

仕事以外で夢や目標または大切なものを持っているタイプです。仕事の楽しさを伝えつつも、プライベートへの配慮が必要です。挑戦の場や目標の設定は不適切です。

リスクと報酬を求めるセグメント

仕事を挑戦の機会とみなし、自らを奮い立たせるタイプ

自由と挑戦の場を与えましょう。不自由な環境または報酬が不相応と感じると、転職するかもしれません。

個人の専門技能を生かしてチームで成功したいと考えるセグメント

チームワークとコラボレーションを与えてくれる仕事を求めるタイプ

個人戦だとモチベーションが上がりません。個人の目標よりもチームの目標を与えましょう。

確実な前進を目指すセグメント

前途有望なキャリアパスを求めるタイプ

安定ポジションへのキャリア作りに興味があります。安定が期待できなくなった場合、転職を考えるかもしれません。

目に見える足跡を残したがるセグメント

会社に永続的な影響を与える機会を求める

名誉・栄誉、評価が必要なタイプです。自主性を尊重し、スキル(稼げる能力)向上の場を与えましょう。

マッキンゼーの従業員セグメント4分類

上記の分類は組織と人材活用の専門家タマラ・J・エリクソンによる分類方法です。この分類方法は、マッキンゼーの設定した従業員セグメントは上記の分類方法と似ているそうです。マッキンゼー式は、下記の4分類です。

  • 成長と達成を求める勝ち馬に乗る社員
  • 高い報酬を求める高リスク高報酬型社員
  • 柔軟性を求めるライフスタイル型社員
  • 大きなミッションの貢献機会を求める世界を救おうとする社員

非常に良く似ていますね。分類方法の根本的な部分はきっと同じなのでしょう。

シグニチャー・エクスペリエンスとは

その職場で働くことでしか得られない経験、職務経験を「シグニチャー・エクスペリエンス」といいます。

採用活動、人材配置を検討する際、会社の提供するシグニチャー・エクスペリエンスと社員の希望するシグニチャー・エクスペリエンスを一致させることは、組織力アップにおいて非常に重要なことです。

従業員のセグメントを理解し、会社の提供するシグニチャー・エクスペリエンスを明確にすれば、組織づくりはきっと円滑になり、無駄な苦労は激減します。

部下やチームのメンバーのことでお悩みの方は、適切な人材配置と教育の実施のためにまず、「従業員のセグメント」「シグニチャー・エクスペリエンス」を意識してみてはいかがでしょうか。

もちろん、先輩や上司に悩んでる方にとっても、お勧めです。
ピーター・ドラッカーいわく「部下をコントロールするより、上司をコントロールする方が簡単」だそうです。

「人」の悩みは尽きませんが、改善の方法は意外と色々あるものです。様々な知識・ノウハウを取り入れて、良い職場をつくっていきましょう。

マーケティング3.0とは?事例と概念を再確認

ストーリー戦略、イノベーション、ブランディング、コーズマーケティング、バイラルマーケティング、戦略PR・・・マーケティング界隈では、近年色々な言葉が登場してきました。

しかし、現状はこれらのトレンド化したキーワードが独り歩きしている感があり、現実社会にて上手く実践できていない感があります。私たちが、上記の戦略や概念を用いるには、それらの根本・土台ともいえる「マーケティング3.0」を理解することが不可欠です。

「コトラーのマーケティング3.0 ソーシャルメディア時代の新法則(朝日新聞出版)」が発売されたのは2010年秋。当時はまだ海の向こうアメリカでの話でしたが、2014年現在、日本でも彼が指摘しているように「消費者志向はもう古い」時代になっています。

マーケティングの歩み

マーケティング1.0

製品開発計画や流通チャネルの策定、販売促進等を複合的に組み合わせる「マーケティングミックス」という言葉が登場したのは、1950年代、現在でも基本とされる「4P(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)」が登場したのは1960年代です。販売量やコストの削減等、製品が中心だった当時のマーケティングが「1.0」です。

マーケティング2.0

1990年代、不況による消費冷え込みに伴い、時代は需要過多。これまでの製品を中心としたマーケティングでは通用しなくなり、マーケティングのコンセプトは「製品を売ること」から「消費者が何を望んでいるか」にシフトしました。
今日も主流とされている「消費者志向」こそが、「マーケティング2.0」の基本概念です。「マーケティング2.0」では、「STP(セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング)」がマーケティングにおける主役となり、いかに競合との差別化を成功させるかが大きなテーマでした。

マーケティング3.0

そして現在、「マーケティング3.0」は、消費者満足や事業の差別化といったテーマを引き継ぎつつ、「どんな社会をつくりたいか」がコンセプトになっています。その背景にあるものは、消費者の価値観の変化とソーシャルメディア普及等の生活環境の変化と、限られた資源、格差等、社会問題の深刻化です。

「マーケティング3.0」の本質は、過去のマーケティングと比較してみると分かりやすくなります。

マーケティング 1.0 2.0 3.0
中心 製品中心 消費者志向 価値主導
目的 製品を販売すること 消費者を満足させ、つなぎとめること 世界をよりよい場所にすること
可能にした力 産業革命 情報技術 ニューウェーブの技術
市場に対する企業の見方 物質的ニーズを持つマス購読者 マインドとハートを持つより洗練された消費者 マインドとハートを持つ全人的存在
主なマーケティング・コンセプト 製品開発 企業と製品のポジショニング 企業のミッション、ビジョン、価値
価値提案 機能的価値 機能的・感情的価値 機能的・感情的・精神的価値
消費者との交流 1対多数の取引 1対1の関係 多数対多数の協働

引用:コトラーのマーケティング3.0 ソーシャルメディア時代の新法則(2010,朝日新聞出版)P19

マーケティング3.0では、人間性が重視され、精神的な価値や想いなどが主軸となっています。注意したい点は、これまでのマーケティングが否定されているわけではなく、従来のマーケティングが得意とする効率やマネジメントといった論理的な部分の上に、精神性があるという点です。

ニューウェーブの技術とは、facebook、Twitter等のソーシャルメディアのことを指します。これらの登場が市場の主役を人の精神性にシフトさせ、マーケティングを抜本的に変えざる得ない状態にさせたのです。

マーケティング3.0の目的「世界をよりよい場所にすること」

ここからはなるべく具体的な事例を交えてマーケティング3.0の本質を解説していきます。

マーケティング3.0の目的は「どんな世界をつくりたいか」です。一方のマーケティング2.0のコンセプトは「消費者がどのようなものを望んでいるか」です。

マーケティング3.0を具現化した企業が、マーケティング2.0に忠実な企業に大きな差をつけている事例がこちらです。

事例:携帯電話(スマートフォン)市場

iphone

カンター・ワールドパネル・コムテック(市場調査会社)は2013年10月の日本におけるスマートフォン販売数において、iphone販売数が76%に達していることを発表しました。大体4人に3人がiPhoneという発表です。自分の周囲を見渡しても、この発表に違和感はありません。

世界に誇る技術力を有する日本が、自分たちの国でどうしてiPhoneに勝てなかったのか。その根本的な要因には、製品開発において、消費者志向に忠実過ぎた点があると考えられます。

国内メーカー対Apple

国内メーカーは、顧客のニーズを拾うことに一生懸命でした。

ガラケーと呼ばれる国産携帯電話の方がまだ多い数年前、実際に私自身は携帯業界のとある国内大手企業のマーケティングリサーチに携わったことがあります。自分自身はWebの分野のみでの参加でしたが、プロジェクトの全体を眺め、メーカーの計画力・予算は共に一流であることを知りました。

1人あたりのアンケート取得単価は販促プロモーションと比較しても劣らないくらいの高額を費やしており、こと細かい顧客の意見を拾い集めていました。そして、メーカーは、しっかりと顧客の意見を反映させた製品をつくっていたと思います。

けれども、そんな国内企業の健闘むなしく、現在はiPhoneが独走状態です。

膨大な予算を費やし、消費者の意見をしっかり把握している国内企業がなぜ、iPhoneに負けてしまっているのか。iPhoneとの違いは明白。それは製品開発コンセプトの違いです。

国内企業の多くは、「消費者が望んでいるもの」に重点を置いて製品を開発していました。一方、Appleは、「(消費者と開発者も含めた)私たちはこういうものがあると便利」という発想で製品を開発していました。国内企業が既存の携帯電話をベースに改良を検討している中、Appleは未知なるものを創造しようとしていたのです。

iPhoneの機能性や操作性、美しさは誰が見ても革新的で、Appleが市場調査よりも自社のクリエイティブを尊重していることは明白です。アンケートで集まる消費者の声は、既存の製品が持つ機能の枠を出ません。

メーカー 国内メーカー Apple
製品開発 消費者が何を求めているかを尊重し、改良 私たちがどんな生活をしたいかを創造
マーケティング マーケティング2.0 マーケティング3.0

スティーブ・ジョブズがiPhone発表のプレゼン時に用いた言葉は、マーケティング3.0のテーマである「どんな社会がいいか」という問いに対しての回答になっています。

「我々が望んでいるのは、どんな携帯電話より賢く、超簡単に使えるもの。これが、iPhone。」

iPhoneは、「消費者がどんな機能を望んでいるのか」ではなく、「私たちがどんな暮らしができたら素敵か」を考えて開発されていたのです。この国内企業vsAppleの事例は、マーケティング2.0と3.0の違いを象徴する事例だといえます。

イノベーションのジレンマ

日本製の携帯電話のように優れた機能を持つがゆえに、その機能の改良にリソースを費やし、革新性を持つ新興企業にシェアを奪われてしまうことを「イノベーションのジレンマ」といいます。

ハーバード・ビジネス・スクール教授のクレイトン・クリステンセン(Clayton M. Christensen)が、1997年の著書 The Innovator’s Dilemma: When New Technologies Cause Great Firms to Fail (『イノベーションのジレンマ – 技術革新が巨大企業を滅ぼすとき』)のなかで初めて提唱した。
“合理的な判断の積み重ねが巨大企業を滅ぼす”という視点が斬新で、この本はベストセラーとなり、続編も出ている。
Wikipedia http://goo.gl/0XBdMs

国内メーカーは、「イノベーション」より「失敗しないこと」がミッションになっているサラリーマンばかりだったのかというわけではなく、国内需要に対応していくために、組織は消費者志向で開発せざるを得なかったのです。

したがって、意図的に「消費者志向」を守り続けたどうかに関係なく、結果的に「マーケティング2.0」の概念で製品を開発し続けてしまったということになります。

マーケティング3.0のモデル

3iとは

これまでSTP分析に懸命だった私たちは、これからは「3i」と呼ばれるモデルで事業を評価する必要があります。「3i」とはマーケティング3.0の根本ともいえるモデルであり、様々な事例を参考にするにあたり、このモデルを理解しておくことは不可欠です。

3iとは|マーケティング3.0

※ コトラーのマーケティング3.0 ソーシャルメディア時代の新法則(2010,朝日新聞出版)「3iモデル」を元に作成

3i:ブランド・アイデンティティ

「ポジショニング」「ブランド」から成り立ち、消費者の心理の中における位置づけのことを指します。ユニークな位置づけであることが好まれます。

3i:ブランド・イメージ

「ブランド」「差別化」から成り立ち、消費者に良好な印象を与え、感情的なニーズを満足させることを指します。ブランド・イメージを言い換えると、マーケティング2.0の主役、「STP」と「ブランディング」です。

3i:ブランド・インテグリティ

「差別化」「ポジショニング」から成り立ち、ブランドに対する誠実さを意味します。そのブランドが約束を果たしていない場合には、ソーシャルメディア等のニューウェーブ技術がブランドの嘘を暴くことになります。

綺麗な三角形をつくるには、企業経営者、マーケターは、ブランドに忠実であることが必要です。

富士重工業「スバル」の3iモデル

2005年頃、税金等の維持費の安さと燃費の良さでブームが巻き起こった軽自動車。新車販売台数の約3割を獲得したシェアは2013年には39.3%と約4割のシェアを持ち、自動車業界の主戦場と呼ばれるマーケットへ成長しています。

国内自動車メーカー各社が、国内軽自動車のシェア獲得競争を激化させる中、スバルは2008年に軽自動車を事実上の撤退を発表(現行軽自動車はOEM生産)し、軽自動車の技術者をレガシィなど上級車の開発に振り向けました。

そして、2013年3月期の富士重工業の決算は、世界販売台数、売上高、営業・経常・最終の各利益が過去最高となる快進撃。5年連続で過去最高を更新するとともに、米国において唯一、6年連続で前年実績を上回りました。

富士重工業「スバル」の3iモデル

20年かけて作りあげた安全技術「アイサイト」と、重心を低く出来る貴重なエンジン「水平対向エンジン」(生産はスバルとポルシェのみ)等を低価格化できる高度な技術力により、「安心と走る快適さ」というポジショニングに背かないインテグリティを備えています。

マーケティング3.0における戦略、戦術、取り組み

ここからは、マーケティング3.0における具体的な活動の紹介です。それぞれ、事例を通じて解説していきます。

事例:ブランディング

セブンイレブンは2010年、ブランディングプロジェクトを開始しました。

種類ごとにバラバラのブランドで、統一感がなく、認知度が低かったセブンイレブンのPB商品を、アートディレクター佐藤可士和氏が中心となり、パッケージデザインやブランドマークを統一したのです。

その結果、認知度は大幅に向上。「セブンプレミアムの食品は美味しい」という話を友人・知人から聞いたことがある人も多いと思います。

商品ブランドロゴについて|セブン-イレブン~近くて便利~
http://www.sej.co.jp/products/branding.html

ブランディングの注意点

ブランディングとは、事業の持つ本質的価値を引き出し、イメージコントロールすることをいいます。マーケティング2.0でも重要な活動だったブランディングは「3.0」になり、よりその重要性を増しています。

3.0における、ブランディングの大事な点は、「価値」と「イメージコントロール」が掛け算にある点です。おそらく多くの人が気付いていることですが、「価値」を見直さないまま、イメージコントロールの改善を図ろうとしている企業が多いという残念な事実があります。

今日、ブランドイメージを企業や広告代理店が操作することは、ソーシャルメディアにより困難になりつつあります。イメージ操作は、マス広告の大量投下等により短期的には上手くいくかもしれませんが、長期的には不可能であると言えます。

事例:コーズマーケティング

誠実なコーズマーケティングを行う、TOMS カンパニーという会社があります。海外の企業ですが、日本でも確実に売上を伸ばしてきています。TOMS カンパニーが展開するオンラインショップ「トムスシューズ」では、『あなたが靴を1足購入するたびに、TOMSから子ども達に新しい靴が贈られます。』というコンセプトを掲げ、それを着実に実行しています。

また、『あなたが1つアイウエアを買うたびに、TOMSの援助を通して1人の視力が回復します。』というコンセプトの元、アイウェア(サングラス)の販売もスタートしています。

TOMS STORE TOKYO/OUR MOVEMENT
http://tomsshoes.jp/shop/html/user_data/our-movement.php

コーズマーケティングの注意点

2010年頃より、新しいマーケティング手法として注目を集めた「コーズマーケティング」。大手企業もこぞってキャンペーンを展開しました。けれども、その多くは「売るための手法」に過ぎず、消費者の心に響くものは少なかったように思えます。

また、コーズマーケティングは、後に挙げる「ストーリー性」の設定が不可欠です。ストーリーの無いコーズマーケティングは、ただの「販促」に過ぎません。

「なぜそうするに至ったか」の説明が無い「○○を買えば○○円寄付」というキャンペーンは、「売上を上げるために寄付している」と見なされます。これらのキャンペーンは一時的な販促の効果は多少期待できますが、ブランドイメージへの貢献はほぼありません。

事例:ストーリー性

需要過多かつ機能の差別化が難しい今日、「ストーリー」は高い付加価値となります。先に挙げた、Appleとトムスシューズのストーリー性は非常に優れています。

Youtube:iPhone を発表するスティーブ・ジョブス(日本語字幕)
http://www.youtube.com/watch?v=L0XeQhSnkHg

OUR_MOVEMENT | TOMS
http://tomsshoes.jp/our_movement.php

優れたストーリーをつくれない日本人

日本人はストーリーづくりが苦手と言われることもありますが、決してそんなことはありません。優秀な脚本家、作家は沢山います。ただ、優れたストーリーを描くマーケターが少ないのは事実だと思います。

マーケティング2.0は、これまで論理思考が優先でした。ビジネスの現場では現在も論理思考が主役です。また、Ebayと楽天またはヤフオクの商品ページをいくつか見比べてみればわかる通り、日本人には購入時「情報を重視する」という国民性があります。

日本では、客観性の高い事実と具体的な数字が最大の武器だったのです。

もしもiPhoneのプレゼンテーションをするのがスティーブ・ジョブスでなく、日本人マーケターだったら、「この製品は他社と比べて○○センチ画面が大きい」「利用者の○○%がこのような使い方を望んでいる」といった詳細な説明でプレゼンテーションをスタートしたかもしれません。

事実や数字で説得する方法と、感動的なストーリーに惹き込む方法、心の動かし方には2通りあり、今、国内のマーケターに求められているスキルは後者であるということを頭に入れておかなければなりません。

客観性の高い事実と具体的な数字を用いた機能の説明によって感動する時代は、日本でも終わりつつあります。現在では、感動的なストーリーで心を動かした後、必要な部分の詳細を説明を行う方が効果的です。

注意点としては、ユーモアな発想があれば良いかというとそういうわけではなく、STP等の論理思考の上にユーモアが必要であるという点です。エモーショナルはロジカルな土台の上にあって、はじめて効果が出るということを意識しておかなければいけません。

消費者との交流「多数対多数の協働」

マーケティング3.0において重要なキーワードの一つが、「協働」または「共創」です。ビジネスの現場では、企業が協力して事業をおこなう「協業」を意味して「共創」を使う場合もありますが、マーケティング3.0では「一般消費者と価値を創造していくこと」を意味します。

主な事例としては下記のものが挙げられます。

事例:AppStore、GooglePlay等のアプリ

個人レベルでのアプリ開発を可能とし、アプリを公開する場を提供しています。魅力的なアプリの登場は、プラットフォーム提供者、開発者、ユーザーにそれぞれメリットがあります。

事例:AKB48

総選挙という制度を用いて、ファンがアイドルをプロデュースする仕組みをつくっています。色々な批判がありますが、「多数対多数の協働」というコンセプトを実現させています。

事例:クックパッド

一般消費者がオリジナルの料理レシピを投稿することにより成立している料理情報サイトです。消費者がお互いにレシピを入手することを通じて、提供元は広告収入・会員費用等の利益を得ています。

クラウドソージング

今日では、発案、製品開発、デザイン、テストなど、様々な作業をクラウドソージングのサービスを通じて協働することができます。単なる下請け作業が多いのが実際ですが、協働の環境は整っています。

持続可能性

事業が持続できる環境を整えることは、「1.0」の頃よりマーケティングの役割の一つです。「1.0」の頃には、効率よく大量生産を行う仕組みづくりが重要でしたが、「3.0」時代には原材料の安定的な確保、生産地の人材力向上等がテーマになっています。

事例:午後の紅茶

日本に輸入されるスリランカ紅茶葉の約25%が「午後の紅茶」に使われています。KIRIN(キリン)は高品質な紅茶葉を持続可能な資源とするため、現地に様々な支援を行っています。

紅茶農場への直接指導をはじめ、産業を支える人々の教育支援など、多岐にわたった活動を展開しています。

スリランカ・フレンドシップ・プロジェクト|CSV活動|キリン

これからはマーケティング3.0が主流

以上がマーケティング3.0に関する主な活動の紹介です。

現在、まだまだマーケティング2.0の発想に基づくプロモーション、キャンペーンが多い状態ですが、きっと私たちはそれらを直感的に「古い」と感じているはずです。

2014年、事業はマーケティング3.0に本格的な移行を始めなければいけない状態になっています。私たちは、経営者、営業職、販売職等、職業に関係なく、それぞれが持つマーケティングの概念を3.0に更新する必要があります。

マーケティング3.0にバージョンアップするには

繰り返しになりますが、マーケティング3.0は過去のマーケティングを否定するものではありません。バージョンアップであり、2.0の土台があるからこそ、3.0にアップデートすることができます。

マーケティング3.0では、論理的思考と感情的思考(エモーショナル)の両方が必要です。そして同時に、教養・道徳・哲学などを含めた人格も求められています。

思考・概念のアップデートは簡単なことではないかもしれません。けれども、「いかに売るか」ではなく、事業を通じてどのように「社会をよりよい場所にするか」を考えることで、バージョンアップは開始されます。

「社会」を世界規模で考えることは志が高く、素敵なことです。けれども、「社会」を「街」と置き換えたり、「家族・友人などの身近な人」と置き換えて、色々を考えてみることも充分に意義があるはずです。

また、それらを考えることは、決して眉間にしわを寄せるような苦痛なことではなく、「思わず笑顔がこぼれるような、とても楽しい作業」であることを覚えておいて損は無いと思います。

クローズアップ現代|ポエム居酒屋甲子園。そこにはブラックな居酒屋業界の実態があった

2014、1/14放送の、クローズアップ現代「あふれる“ポエム”?!~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~」が話題になっています。

放送内容はこちら。

クローズアップ現代「あふれる“ポエム”?!~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~」

クローズアップ現代「あふれる“ポエム”?!~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~」

居酒屋、介護士、トラックドライバーなどの業界で、「甲子園」と呼ばれるイベントが人気だ。「夢をあきらめない」「みんなを幸せに」…どれだけ言葉が心を打ったかを競い合う。

震災以降、こうしたシンプルで聞き心地のいい言葉の多用が、若い世代のみならず、広告宣伝や企業の研修、そして地方自治体の条例など公共の言葉にも広がっているとして、社会学者や批評家らが「ポエム化」と呼んで分析を試み始めている。共通する特徴は、過剰とも思える優しさ・前向きな感情の強調だ。

この風潮を特に支持するのは、「年収200万時代」の低収入の若者層と言われるが、厳しい現実を生き抜くために現状を肯定しようとする傾向が年々強まっているとされる。「ポエム化」の現場を通し、社会で何が進行しているのかを考える。

クローズアップ現代|居酒屋甲子園 クローズアップ現代|居酒屋甲子園 クローズアップ現代|BE HAPPY

No.3451 2014年1月14日(火)放送
クローズアップ現代
あふれる“ポエム”?! ~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3451.html

書き起こされたのはこちら
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail02_3451_all.html

居酒屋甲子園などの「○○甲子園」で業界ナンバー1を競う大会。
そこには、ポジティブな想い(ポエム?)を涙ながらに叫ぶ若者と、激しく共感してもらい泣きする若者が映っていました。

「夢はひとりで見るもんじゃない、皆で見るもんなんだ!」「人は夢を持つから、熱く、熱く、生きられるんだ!」と語っていたのは、長時間労働かつ年収200万円代の若者。

ポエムが書かれた給料袋を見て「これで来月も頑張ろうって思える」とクマが目立つ、やつれ顔。

現実から目を背けるような曖昧できれいごとを並べたポエムが利用され、「やりがい」や「成長」を対価に、過剰労働を強いている業界の紹介が番組の主な内容です。けれども、ゲストのコメンテーターは色々言っていましたが、メインキャスターは直接的な批判を行っていませんでした。番組自体は「こういう現状があるようです」という具合に事実のみを伝える立ち位置でした。

ただ誰が見ても異様に感じる雰囲気の甲子園。夏の甲子園より熱い。。
案の定、Twitter等のSNSでは、「こわい」「気持ち悪い」「洗脳みたい」という言葉が飛び交っています。

これだけなら「サービス業こわいね~」で終わったのでしょうが、居酒屋甲子園の主催団体であるNPO法人居酒屋甲子園がWebサイト及びfacebookで「お詫び」を発表し、炎上。

NPO法人居酒屋甲子園さんは、どうやらこういう形で取り上げられることを知らなかったようです。

報道に関するお詫び

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。
2014年1月14日(火)NHKより放送された「クローズアップ現代」の件で居酒屋甲子園の思いが伝わらず沢山の方々に不快と感じられる報道がありました。

<取材までの経緯> 
・NHK様より頂いた依頼文 ※依頼部分抜粋
現在、クローズアップ現代で1月の上旬を目指して、いま日本社会の様々な現場で生まれている広告、条例、企業の社訓・クレド(信条)などの「熱い言葉」の現場を訪ね、その背景にあるものを探る特集を組みたいと考えております。そのなかで、従業員の離職率の高さに悩むサービス業界で、いま●●甲子園という大会が広がっていること、さらに各店舗さんの企業理念や個人理念でも詩的な言葉を導入されている様子を取材しております。低温世代といわれる若者たちのこころをどう動かすか、その取り組みの様子を取材しております。何卒ご協力のほどをよろしくお願いします。

・居酒屋甲子園理事会
上記依頼内容を理事会で検討し、居酒屋の素晴らしさや働くことの尊さなどを伝えられると感じ協力を致しました。

当団体では、業界の地位活性化を目的とした活動を行っておりますが、若者をごまかすための言葉遊び(「ポエムの力で説明放棄」「何かを隠蔽する」等々)であるような報道がありました。このような報道になったことは誠に残念であります。

居酒屋甲子園に参加頂いた参加店舗様およびサポーター企業様、業界活性化の他団体の皆様、関係者の皆様には、多大なるご迷惑をお掛けすることになりましたことを、心からお詫び申し上げます。

略儀ではございますが、取り急ぎ書面にてお詫び申し上げます。
今後の対処に関しては、現在協議中です。早急に対処できるよう努めてまいります。どうか今後とも変わらぬご指導のほどよろしくお願い申し上げます。

NPO法人居酒屋甲子園
理事長 山根浩揮

http://www.izako.org/releases/view/00124

要するに、「関係各所のみなさん、こんなはずでは無かったのです、聞いていた話と違ったのです、すみません。」ということですね。

しかし、NHKが送った依頼文の内容に、嘘は決してないように思えます。NHKがはじめから「異様な雰囲気」を知っていて依頼したのか、依頼して撮ってみたら「異様な雰囲気」だったのか、それはわかりませんがとにかく嘘はありません。

この番組を通じて、多くの視聴者がNHKの依頼文でいう「低温世代といわれる若者たちのこころをどう動かすのか」を勉強させていただきました。また、「ワタミは氷山の一角だった」ということもわかりました。

どちらかというと、「居酒屋の素晴らしさや働くことの尊さなどを伝えられる」というNPO法人居酒屋甲子園の判断は、勘違いか勝手な期待だったように思います。

もしも、番組側が「居酒屋甲子園素敵ですね」「他の企業も真似しましょう」というような立ち位置だったとすると、それはもう異様を越えた異様になったと思います。だってこの番組、過去に「法律のグレーゾーン(裁量労働制)を狙って若者に過酷な労働を強いるブラック企業があります。もどかしいですね」みたいな特集もやってましたもん。

No.34032013年9月18日(水)放送
クローズアップ現代
拡大する“ブラック企業”~過酷な長時間労働~
http://www.nhk.or.jp/gendai/kiroku/detail_3403.html

ポエムはサービス業だけじゃない

サービス業ほどじゃないかもしれませんが、他の業界でもよく似たところは沢山ありますし、若者だけでなく、オッチャン達もポエム鼓舞されています。

営業が主役の会社では、未だに精神論重視の会社多いんじゃないでしょうか。

私が新卒で入社した、まぁまぁの規模のIT系企業では、「営業会議」で30代半ばの主任(♂)が泣かされていました。新卒の自分にとって、「営業会議」で営業の会議をせず、高圧的ポエム大会だったのは衝撃的。私はこの会議をきっかけに「この会社辞めよう」と思い、起業を決意し、脱出しました。4年ほど前の話です。

「成長」「やりがい」「仲間」・・・素敵なキーワードに、当時の自分のような夢見る若者は食いついてしまうのです。そして、多くの人は「ここを辞めると正社員は無い」と思い、身をささげてしまうのです。

家建てて子供がいるようなオッチャンはもっと過酷だと思います。ポエム的なものにすがるか、子供の写真持ち歩くかしないとやってられないんじゃないでしょうか。

もしも、離職率が激しい飲食業において、やる気を出させる様々な施策の発展形が「○○甲子園」なのだとしたら、離職率が高い他の業界も「○○甲子園」を開催したりしちゃうんでしょうか。

怖いがちょっと見てみたい気もします。(参加したくはない。)

居酒屋甲子園でポエム奮闘する若者

居酒屋甲子園をはじめとした○○甲子園で熱心にポエムを読んでいた彼らは、自分にはやはり異様に映り、友達になれそうにないなぁとは思いました。けれども、就職市場において、彼らは「必要とされる人間」の部類に入ると思います。

ブラック企業に長期間努めた人、ブラック企業で成果を残した人は、根性・忍耐・精神性という面ではやはり優れていますし、個人的な主観かもしれませんが、素直で真面目な人が多いようにも感じます。

彼らが「必要とされる人間」である理由は、ブラック・ホワイト問わず、多くの企業経営者や管理職の人が、甲子園で熱くなれるような素直でしゃかりき頑張る人を欲しているからです。

だって給料が低くても、仲間のために、自分の成長のために、身を粉にして頑張ってくれるんですよ?映像を見て「気持ち悪い」と言っている人もまた、そういう部下がいたらきっとすごく大歓迎だと思います。

もちろん、自分自身も、そんな部下がいたら有難いと思います。安月給で死ぬほど働かせたいと思っているわけでは決して無いですが、こんな風に熱く頑張る部下がいたら、そりゃもう助かるなぁという話です。

採用面接に来た人に、「居酒屋甲子園で優勝した経験あります」なんて言われたら、ちょっと頼もしいなぁと思っちゃいます。

そんな実情を踏まえると、「ポエム甲子園、気持ち悪いなぁ」と他人事として言葉をこぼせない自分がいます。

ポエムはいいけど、過労死や鬱は勘弁して欲しい

居酒屋甲子園等の○○甲子園は、「ポエムで心を動かしている」と指摘されつつも、実際に冷めた若者に夢や希望、やりがいを与えていることは間違いないと思います。そしてまた、若者も涙を流すほど熱くなり、やりがいや成長を感じ、懸命に頑張っていることも事実です。

「一種のカルトみたいなものだ!」という見方もありますが、仮にそうだとしても、カルトや宗教は人の心の隙間を埋め、生きる理由を生み出す役割を果たすため、第三者が簡単に口出ししたり批判したりできるようなものではありません。

実際、「居酒屋甲子園きもちわるい」「やりすぎ」と批判することはできても、安くて美味しくサービスたっぷりな居酒屋が大好きな私たちに、「居酒屋業界はこうすればいい」という、これといった対案はなかなか出せないのではないでしょうか。

ただ、私たちがこの業界に心底お願いしたいことは、過労死やうつ病患者を生み出さないで欲しいということです。ポエム作戦で若者を鼓舞するのは大いに結構ですが、「使い捨て」だけは辞めて欲しいです。

現実問題として、ブラックな労働環境問題を速やかに解決することはできないと思いますが、従業員の体調を気遣うことはできるはずです。

きっと多くの人が発する「居酒屋甲子園が気持ち悪い」という言葉の奥には「このようにして無茶な労働をさせ、労基法を自主的に破らせ、過労死や鬱病を生み出しているのか」という裏側を知ってしまった衝撃があるんだと思います。

勤めている会社がブラック企業だと愚痴る友人に、「じゃあ転職したら?もしくは起業したら?」と言って「みんながアンタみたいじゃない」と言われた自分には、ブラック企業に身を捧げてしまう「最近の若者」の気持ちがいまいちわからない部分も多くあります。

けれども、厳しい現実を生き抜くために現状を肯定しようとする気持ちや、将来への漠然とした不安の中で自分を信じることができるよう努力したい、何かに熱中したいという気持ちはよくわかります。

頑張ろうとしている人の気持ちを利用し、「使い捨て」することだけは絶対に辞めて欲しいです。

健康管理の面での改善はまだまだ可能なはずです。
というか、心持ち一つだと思います。

少し先の将来、居酒屋業界はハードな部分もあるが、1人1人がやりがいを見出し、会社や雇用主は、どんな業界よりもしっかり従業員の体調管理をしている、そんな風に言われるようになると素敵ですね。

夢や情熱だけでなく、体調管理・健康管理を謳うポエマーも登場して欲しいです。

雇われ感覚の人や向上心が無い人は要らない

人材というのは企業で最も悩ませる要素であり、それは大体どこでも同じのようです。そこで今回は、人材に関するエントリーです。「こんな人はイイ」「こんな人はキツイ」という人物像をなるべく具体的に挙げてみたいと思います。

向上心がある人、向上心がない人

会社の発展には「教育が大事」という一般論。これに対しては何の反論も無いですが、付け加えたい事が1点。「伸びる人と伸びない人」というのは全然違うということです。

伸びる人は、教育なんてしなくても勝手に伸びます。伸びない人は、どんなに教育の機会を設けても全然伸びません。

向上心がある人

向上心がある人は、自分で勉強の日をつくり実費で本を買ったり、セミナーに行ったりし、自分で学習します。(会社が「実費で勉強すること」を評価するとそれはややこしいブラック企業問題になりますが、それを評価しなくても結果的に知識・スキルに差が出てきます。)

仕事の中でも、現実的で少し頑張れば出来るレベルの目標を設定し、業務と学習を同時に行います。わからないことがあった場合も、まずは自分で考えたり、調べたり、チャレンジしてみたりします。それでもわからないことがあれば上司や先輩に聞くことになりますが、「何がわからないか」「このやり方ではできなかった」等のポイントが事前につかめているので、「教えてもらう」ということがスムーズです。

向上心がない人

向上心がない人は、会社の負担による「強制参加または半強制的な研修」が、主な学ぶ機会となるのですが、課題意識がないため、やはりなかなか習得に至りません。仕事の中でも、「忙しい」「費用が少ない」「納期が短い」等の理由を用意して、自分のスキルを向上させるようなチャレンジはせず、処理に徹します。したがって、なかなかスキルアップしていきません。少し作業が速くなるくらいです。

わからないことがあった場合は、すぐに上司や先輩に聞くことで、とりあえずの業務達成はできるのですが、次に同じ課題にあたった場合、しっかりとその業務の習得が出来てないので、また同じ質問をすることになります。

どっちのタイプの人が重宝されるか、必要とされるか、そんなこと言うまでもありません。それぞれのタイプが、現在20代だとして、30代、40代になった時どうなってるか、想像して比較すると、大きな差が出ているであろうことは誰にでも容易に想像できます。

信頼を築く人と信頼を損なう人

超大手企業のサービスなら、顧客もいち担当者のことをあまり気にしませんが、多くの中小企業にとっては「担当者」が会社の顔であり、顧客にとっては「担当者=会社」です。会社は、顧客がいなければ成り立たないので、顧客というのは最も大事な宝物です。大事なのは、ヒト・モノ・カネ・情報とか言いますが、それは顧客を獲得するために大事なものです。

「担当者」には、その顧客からの信頼をさらに高める人と信頼を損なう人がいます。

信頼を高める人

・提案が出来る人
・顧客目線で考える人
・顧客のために自分の時間を積極的に使う人
・顧客の課題を整理できる人

ビジネスでは、大体の場合、「担当者」vs「顧客」という形で始まりますが、信頼を高める人は「担当者&顧客」vs「課題」という図式をつくります。

信頼を損なう人、ガッカリされる人

・何度もミスをする人
・雑な人
・自分の利益、作業量、負担量ばっかり考える人
・安請負して後から出来ないという人
・自社のルールに縛られてる人

色々あると思いますが、こんな感じでしょうか。これらは友達関係でも一緒だと思います。

相談した時に、自分と同じ目線で解決策を探ってくれる人は頼もしいし、自分のために時間を費やしてくれる人は、とてもありがたいなぁと思います。けど、自分のことばかり考える人や、やっつけな人、一緒に決めたことや頼んだことをおざなりにする人は、嫌な感じがします。

自分が会社をつくっているという意識がある人と無い人

経営者感覚というのは、そりゃあ経営者をやってみないとわからないし、経営の規模によっても全然違うと思います。けれども、「経営者やったことないんで、経営者感覚の習得は諦めよう」という程、経営者感覚の習得は、重要度が低くありません。

「会社」で考えると小難しいイメージがありますが、要は人の集まりです。

経営者感覚については、前も書いたことあるので、こちら参照
経営者感覚とは

経費に関して、事業内容に対して、顧客に対して、日常のやり取りの中で、その人間が、経営者感覚を持っているか、雇われ感覚で仕事をしているのかは、経営者ならすぐにわかります。口先だけ「経営者感覚もってます」と言っても多分すぐばれます。

雇われ感覚は別に悪いことではないし、咎められるものではありませんが、経営者感覚を持っている人、何となくでも理解している人の方が会社にとっては有難いという事実があります。また、個人的にも会社にとって重要な仕事は、経営者感覚の人と一緒にしたいなぁという希望がありますし、どんな企業もそうだと思います。多くの人にとって経営者感覚というのは、キャリアアップしていくには重要な要素だと思います。

好循環を作れる人、悪循環を作ってしまう人

出来る人はずっと出来るし、出来ない人はずっと出来ない。営業成績が良い人はずっと良いし、悪い人はずっと悪い。(まったくの新人は別です)

腐ってる人が返り咲いた、みたいな場面に遭遇したことは未だかつてありません。ダメな人はずっと上司に詰めらているイメージがあります。

ポイントは、循環とクセじゃないでしょうか。

好循環を作る人

負けず嫌いで前向きな努力家タイプの人は、好循環を生み出しやすいように感じます。いい意味で自尊心が高いため、失敗や未達成を極端に嫌がります。

出来ないことが嫌なので、人一倍努力し、「有能な人」という位置づけを死守します。プライドを傷つけられる程に叱られた場合、注意された場合も、見返してやろうと頑張ります。

誰にも負けない程の努力をしているため、当然、成長も早いです。

悪循環を作ってしまう人

失敗した時、目標を達成できなかった時、反省して早期に改善を試みなければ、失敗する癖、未達成の癖がついてしまいます。

すぐに改善しなかったり、諦めてしまうと、それはクセになります。「出来ない人」は、怒られる癖、目標を達成できない癖、諦める癖、ダラダラ仕事する癖、仕事してるフリをする癖がついてしまっています。悪循環、負のスパイラルです。

悪い意味で自尊心が高いため、注意されたり、指摘を受けても素直に受け入れる事ができません。

もしも最悪の状態になった場合、その人材は企業にとっては「いなくてもいい」から「辞めた方がいい」となります。在籍してるだけでも人件費かかるため赤字社員になります。

雇われ感覚の人や向上心が無い人は要らない

色々とこんな人はイイ、こんな人はキツイという具体的な人物像を書かせていただきました。参考になりましたでしょうか。

経営者感覚を持とうと努力し、向上心を持ち、顧客を大事にし、良い循環をつくるよう努めている人になれたら最強だと思います。今すぐは無理でも、そんな人柄を目指すことに損は無いと思います。

問題解決思考、ラテラルシンキング

こんな時に問題解決思考が必要

売上アップだ〜!ということで何したら売上は上がるのかなーと考える時、特に思考法がないと、「とりあえず頑張ろう!」みたいな感じの精神論に落ち着き、結局何も変わらない事態に陥ってしまいます。「売上アップのために何か施策はないのかね?」そんなときに、「コイツ、やるな!」と思わせるにはやっぱり問題解決思考に尽きる!

ということで、その思考を身につけていきましょう。精神論も大事ですが、何に精神力を注力するのかを見極めるのか、それが大事っていう話ですね。思考法の定義は色々ですが、ここでは”問題解決”という点に絞り、そのために役立つ具体的なパターンを紹介します。

ロジカルシンキング

これがある程度できないと社会人として結構恥ずかしいと思います。全く出来ていない場合、意見を受け取った人は「ん?何言ってるのかわかんないよ」ってなります。下記はロジカルシンキングの例です。設定は、わかりやすく、「上司と部下」です。

例1:「新規顧客を開拓しなければならない。君はどういった形で新規開拓をしたらいいと思う?」

A.「テレアポ、飛び込みという2つの方法があるかと思います。弊社はテレアポでのアポ取得率・成約率はあまり高くありませんが、飛び込みでのアポ取得率・成約率は○○%ととても高いです。なので、飛び込み営業に専念すべきと思います!」

きちんと論理立てて意見を言ってますね。内容が良いかは別として、何を根拠にそう言ってるのかは分かります。
お次は、恋に悩む女性へのアドバイス!

例2:「今の彼氏と別れた方がいいかな〜?」

A.「現在の彼氏は妻子持ち、すなわち不倫状態です。不倫は民法に違反する不法行為であり裁判になるとほぼ必ず負けます。したがって、恋愛関係が発覚して訴えられた場合には大変なことになります。すみやかに別れるべきでしょう!」

当たり前のことを言ってるんですが、これも何故別れるべきなのかをしっかりと伝えています。
いかがでしょうか。なかなかわかりやすいサンプルをご用意出来たと自負しています(笑)

解説

例1の場合は、まず選択肢を整理し、その上でどの方法が良いのかを意見するパターンです。

新規顧客開拓の方法:「テレアポ」「飛び込み」
「テレアポ」・・・アポ取得率・成約率が低い
「飛び込み」・・・アポ取得率・成約率が高い
したがって、飛び込みが良い!

という形です。

例2は、三段論法とか、演繹法と呼ばれる方法です。
「あなたは不倫状態」(大前提)
「不倫は大変なことになる」(小前提)
「あなたは大変なことになる」(結論)

簡単でしょう!?けれども出来ていない人も結構居るんですから。感性でしゃべる!とか言い訳します。それも大事ですが、ビジネスではロジカルシンキングの方が大事です。癖付けが重要!「何が言いたいの?」とか「つまり?」とか言われる人は、意識して話してみましょう!
それでも言われる場合は、結論から述べましょう!「私はこう思います。なぜならこうだからです。」という形です。(どちらを先に話した方が良いかは時と場合によります。一般的には結論から。)

クリティカルシンキング

クリティカルシンキングとは、簡単に言うと批判思考です。

例えば例1で挙げた新規開拓の方法について。

“テレアポ、飛び込みという2つの方法があると思います。”
既にクリティカルシンキングの癖がある人は、「本当に選択肢は2つか?」と考えたはず。そうです。批判精神を持つのです。

業種、状況、規模等により異なるので、ここでは何が正解かを明記しませんが(設定考えるの面倒なので)、このご時世、その2つ以外にも色々とありそうです。

広告はもちろん、営業の委託、Webサイト等々・・・。
現代は色々な方法がありますよね。

このように、まず出た論理を疑うことをクリティカルシンキングと呼びます。

疑うなんて出来ない!!そんなことを言っちゃう人も実は普段から皆やっています。例えば、、
「あなたは呪われています」「呪われている人は、数日後、死にます。」「あなたは死にます」(三段論法とか、演繹法)
「けれども私がお払いをしたら大丈夫です。1000万円ですが何か。」

まず、本当に呪われてるんかい!?ってなるでしょ。
これです。さあビジネスの場面でもTRY!もっと疑ってかかろう!

ラテラルシンキング

これが出来ればあなたは立派な社会人!本当の意味で問題解決思考を身につけていると言えます。さてラテラルシンキングとはどんなものなのでしょうか。ポイントは3つ。「前提を疑う」「新しい発想」「組み合わせる」です。

もう一度、「例1」を引っ張りだしましょう。

例1:「新規顧客を開拓しなければならない。君はどういった形で新規開拓をしたらいいと思う?」

ロジカルシンキングでは、「テレアポ」「飛び込み」を挙げ、どちらがいいかを意見しました。
クリティカルシンキングでは、「テレアポ」「飛び込み」以外にも色々な方法があるのではないかと疑いました。
ラテラルシンキングでは、そこでさらに「いや待て!」と考えます。

例えばこんなこと。
「いや待て、扱っている商品事態がそもそもかなり売れにくいんじゃないか。こういう商品に変えよう」
「いや待て、今のアプローチの仕方じゃどんなやり方をしても一緒!今まで顧客層と思ってなかった層に、アプローチできないか!」

そして部下の回答はこんな形になります。

「様々な営業方法がありますが、現在の商品ではなかなか売れにくいと思います。そこで、商品のこの部分を変更出来ませんか?これを変更すると、○○の層の人にも買っていただけると思います。その上でアポ取得率、成約率の高い飛び込み営業で○○の層にアプローチすると、一気に新規開拓が出来ると考えます!!」

・・・いやいや、こんな部下がいたら助かりますね。例のような意見を出来るようになるには、相応の時間が必要でしょうが、(会社によっては立ち場も必要でしょうが、)問題解決思考とはこういうものです。

これは上司と部下とではもちろん、やはり顧客とのやりとりのなかでも重要です。お客さんが欲しているのは、モノでもツールでもなく、その先にある効果だからです。ベネフィットって言われるやつですね。問題解決思考なくして真のベネフィット提供はあり得ません。

また、ロジカルシンキング→クリティカルシンキング→ラテラルシンキングとステップアップするにつれ、“知識”が必要であることも忘れてはいけないポイントです。関連知識が少ないと、問題解決への選択肢も少なくなりがちです。前提を疑う際にも知識が大きな役割を果たします。

実はWeb制作も同じ!

営業には問題解決思考だ!そうなのですが、Web制作の仕事も同じです。(多分どんな仕事も必要です)

例えば、私たちの天敵、エラー発生。

プログラミングにエラーは付き物です。こういう思考法がないと、エラーは解消されません。解消されないは言い過ぎかもしれませんが、行き当たりばったりだと、効率がすっごく悪いです。

例:「あれ、jQueryが動かない」

考えられるエラー要因1「スペルミス等の打ち間違い」
考えられるエラー要因2「ファイルの不足」
考えられるエラー要因3「他のプログラムとぶつかっている」
考えられるエラー要因4「バージョンが古い(合っていない)」
考えられるエラー要因5「CSSの記述」
考えられるエラー要因6「ブラウザ(JavaScriptをブロックしている、古いページを読んでいる)」

こんな感じで少し複雑になりそうな時には、頭の中でロジックツリーをこしらえます。インターネット接続の説明書にでてくるようなやつです。

ロジックツリー
ニンテンドーWi-Fiネットワークアダプタ取扱説明書

そして時に、そもそもこれをJクエリで実装する必要はあるのか、PHPで実装した方が作業もはやく、動作も軽いんじゃないか、なんて考えたりします。

ES向上

「黙れクソババア!」

そんな暴言を思春期に吐いたヤンキーも、10年後には「母ちゃんに悪いこと言ったなあ。。」と切なくなるもんです。けれども、当時はやっぱり何故、母がそんなことを言ってくるのか、わからないんですね。

親の苦労、子知らず。

経営者が思っているほど、従業員は満足していない

少し古いデータですが、こちらをご覧ください。

ES(従業員満足度)
小企業における ES の現状― 「従業員満足に関する調査」 結果より―(2006.8)国民生活金融公庫総合研究所

経営者(小企業)「積極的!」「どちらかといえば積極的。」・・・59.5%
経営者(中企業)「積極的!」「どちらかといえば積極的。」・・・78%

従業員(小企業)「積極的!」「どちらかといえば積極的。」・・・32.1%
経営者(中企業)「積極的!」「どちらかといえば積極的。」・・・35%

え~何この差!?むっちゃ片想い・・・。そう、現実とは悲しいものです。「経営者」と聞くと、お金いのち!みたいな、葉巻くわえた中年ヒゲデブみたいな人を思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実際は案外そうでもありません。従業員に対して、一生懸命な人が多いです。

しかし、アンケートの結果は残酷です。この結果からは、以下のような風景が想像できます。

「赤字の月でも従業員の給料は最優先だ!」なんて思いながら、自分の給料を削って皆に支払う。。けれども、その葛藤を知ることもない従業員。いつものように、お金を受けとり、うちの会社は給料低いな~(大手と比べると)。

「社員ひとりひとりが自立できるように~っ!」と意気込んで、愛情をこめて、厳しく指導!厳しく指導!そして厳しく指導!!!けれども指導を受けている若者は、「超うぜえ~」と思っている。。

親の苦労、子知らず・・・なんて、親子間でなら言えますが、社会人同士だと、そういうわけにもいかんでしょ!

他人事じゃない!

そうなんです。これは他人事じゃないんです。うちも同じです。
こんな片想い辛すぎます。どうにかしていきましょう。

けれども、社員が何を考えてるかなんて、エスパーじゃないのでわかりません。ましてや”立場”というのもあるので、「本当のところ、どう思ってますか~?」なんて聞いても答えてくれないでしょう。全く意図してなくても誘導尋問みたいになってしまいます。

ではどうすればいいのでしょうか。

飲みにケーションをやってみた

「自分と飲んでも楽しくないだろう・・・最近は皆、そういう場、嫌がるしな。」そんなことを考えていたのですが、やってみると意外や意外。色々と本音が出てくるじゃありませんか。

とある従業員の暴露「わたし、実はあのとき、会社辞めたいって思ってました」
ぼく「ふーん。(心の中:まじかーっ!!)」

古来より、様々な場面で役立ってきた酒!まさかの原点回帰。意外とこういうのは良いようです。

酒が良いツールになるかは人それぞれなのでしょうが、やはりコミュニケーションの場は重要だなと、反省しました。経営者、従業員、お互いに、現況や今後のこと等、話さないとやっぱりわかりません。今そのとき、どんな悩みや不安、懸念があるのか、話さないと伝わらないですもんね。

従業員の女子に、会社のことも色々と伝えました。それでも100%理解してくれた、ということは無いと思います。けれども、数%でも理解してもらえたなら、それは確かな収穫!うちの場合でいうと、ES向上に向けて、やっとスタート地点に立てたような気がしています。

具体的な施策

やりがい、キャリア、待遇、労働環境、福利厚生・・・

従業員満足度の項目は色々あるんでしょうが、やはり、全ての項目を満足させるのは困難だと思っています。また、当事者意識だ~っなんて言って委ねるのも難しことを僕は実感しています。(給料はいつでも交渉してください!なんて公言してますが、されたことない。)

よしまずは項目の整理だ!というわけで・・・

参考1:みずほ情報総研:従業員満足度調査サービス アンケートのコンセプト
参考2:経営センサー 社員満足度調査から組織課題を読み取る(2008.12)株式会社東レ経営研究所

I.仕事自体と評価

1.適職感

今の仕事に意義や価値を感じられる

2.自分力発揮

仕事を通じて、自分の考えや発想を表現している

3.達成感

達成したい明確な目標を持っている

4.能力向上

社内研修、社外講座、新たな仕事への関与等、教育機会の提供は十分である

5.評価と処遇

社内の昇進・昇格は適切に行われ、ふさわしい人が選ばれている

II.働く条件と環境

6.給与

当社の給与水準は同業他社と比較して、納得できる水準である

7.残業と休暇

残業は自分の無理のない範囲に収まっている

8.職場環境

交通の便が良く、環境の良い地域に職場がある

9.チームワーク

良い仕事に対しては周りから頻繁に感謝や称賛の声かけがある

10.管理職能力

上司は部署の目標を明確に示し、優れたリーダーシップを発揮している

III.会社へのロイヤリティ

11.社員尊重

経営者は社員を信頼しており、その可能性に期待する姿勢がある

12.理念共有

会社の理念・ビジョンに共感でき、その達成に参加したいと思える

13.戦略シナリオ

私の部署の役割、計画と会社の目標は明確に連動している

14.情報公開

経営方針や経営計画・新商品情報など経営情報はタイムリーに知らされている

15.知名度・将来性

当社の業績(成長性、収益性、安定性)には満足している

なるほどね。色々な項目があるじゃないか。

次に、”経営者(または上司)の頑張りが必要なもの”、”従業員の努力も必要なもの(※1)”、”お金がかかるもの”に分ける作業を実施。
(※1:経営者、従業員共に頑張りが必要であり、折り合いを付けるということも必要)

経営者(または上司)の頑張りが必要なもの

4.能力向上

社内研修、社外講座、新たな仕事への関与等、教育機会の提供は十分である

5.評価と処遇

社内の昇進・昇格は適切に行われ、ふさわしい人が選ばれている

7.残業と休暇

残業は自分の無理のない範囲に収まっている

9.チームワーク

良い仕事に対しては周りから頻繁に感謝や称賛の声かけがある

10.管理職能力

上司は部署の目標を明確に示し、優れたリーダーシップを発揮している

11.社員尊重

経営者は社員を信頼しており、その可能性に期待する姿勢がある

12.理念共有

会社の理念・ビジョンに共感でき、その達成に参加したいと思える

13.戦略シナリオ

私の部署の役割、計画と会社の目標は明確に連動している

14.情報公開

経営方針や経営計画・新商品情報など経営情報はタイムリーに知らされている

15.知名度・将来性

当社の業績(成長性、収益性、安定性)には満足している

従業員の努力も必要なもの

1.適職感

今の仕事に意義や価値を感じられる

2.自分力発揮

仕事を通じて、自分の考えや発想を表現している

3.達成感

達成したい明確な目標を持っている

4.能力向上

社内研修、社外講座、新たな仕事への関与等、教育機会の提供は十分である

9.チームワーク

良い仕事に対しては周りから頻繁に感謝や称賛の声かけがある

11.社員尊重

経営者は社員を信頼しており、その可能性に期待する姿勢がある

15.知名度・将来性

当社の業績(成長性、収益性、安定性)には満足している

お金がかかるもの

6.給与

当社の給与水準は同業他社と比較して、納得できる水準である

8.職場環境

交通の便が良く、環境の良い地域に職場がある

迷った部分もありましたが、とりあえず仕分け完了。この分け方は考え方、体制によっても多少異なると思います。さてさて改めて見ると・・・お金かかる項目少ないなっ!

世の中、金じゃないみたいです。ES向上させたいけど、お金が・・・そんなうちのような小さな会社にも希望の光が。よしでは、具体的にどんなことをやっていくべきか、今日は”経営者(または上司)の頑張りが必要なもの”にフォーカスを当て、具体的な実践方法を考えていきます。

4.能力向上

外部に委託して研修等を実施すると当然お金がかかります。けれども大体の場合は、その必要もないですよね。まずは僕が講師になって勉強会をしてみることとします。ニーズが合わないと、ただ眠いだけの勉強会になってしまいそうなので、何をやって欲しいか聞いてみることにします。また、先輩社員が実施というのも、アリかもしれませんね。

5.評価と処遇

評価基準を見える化させるのは、なかなか困難です。営業ならわかりやすいのですが、Webデザイナーとなると、どうしたもんか。数字目標なんて設定した日には明らか後退。したがって時々酒飲んで話そう。現状はこれしか打つ術なし。

7.残業と休暇

東京に来て、1人だった頃。土日なんて無いさ~っ!というテンションで仕事していました。けれども、従業員が加わってからは、それでは駄目だなと思っています。なかなか休日いらない感が抜けず、社員を巻き込んでしまっているのも事実。IT・Web・広告、この業界では金曜日に「月曜日までによろしく!」なんて言葉も当たり前に出ますが、業界の慣習に捉われてはいけないなと思っています。

利益を確保しつつも、しっかり休める。もしくは勉強の時間をたっぷり取ることができる、そんな体制にしていかないといけないですね。要するに、しっかりとした戦略が必要ということですね。綿密な戦略立てましょう。ちょうど年末年始のいい機会ですしね。

9.チームワーク

空気を読んで、進んで声掛け、褒める!時に注意する!立場が上の人ほど、それを進んでするべきなのかもしれません。またリアルなコミュニケーションも大事ですが、Webを使ったコミュニケーションも実施してみようかなと思いました。

それは、LINE!なるべく仕事の話を辞めて、しょうもない話用に。スタンプでも押そうじゃないか!というわけで、「LINEのグループでもやってみないかーい?」と聞いてみることにします。反応悪かったら辞めときます。

10.管理職能力

うちの場合は小さな会社なので、部署はありません。なのでここは省略!

11.社員尊重

常に期待は持っています。辞めて欲しい!消えて欲しい!!そんな社員はうちにはいません。信頼という点では、その定義次第にはなりますが、、、うん、信頼しています。けれども、それが伝わっているかは全く別問題。きっと伝わっていなかったと思います。

なので、2013年からは、月に1回、感謝会をしようと思います。「嫌だ気持ち悪い」と言われたら辞めます。

12.理念共有

これまで、理念というものを明確にしてきませんでした。人数が少ないうちはきっと良かったのですが、今はこれじゃあ駄目だなと思っています。なので、明確にします。理念・方針・指針・戦略、これらを明確にし自分自身がそれに基づいて頑張るようにし、浸透させたいと思います。来年1年間かけてTRY!

13.戦略シナリオ

これも理念同様。戦略をつくり、現在地点がどのあたりかをわかるようにしていきます。戦略実行中、修正・改善・調整の意見が出たらそれは僕たちの組織にとって大きな進歩。まずはそれを目指してみたいと思います。

14.情報公開

数字情報含め、わかりやすく伝えていこうと思っています。月に1回、経営会議を実施してみます。(お菓子でも食べながら)

15.知名度・将来性

これからの課題です。知名度は現在無いので、これから上げていこうと思っています。戦略の中にあります。将来性は、会社だけでなく、個々で見たときにも感じられるようになってもらいたいと思っています。そのためにはやはり、スキルアップ!従業員の努力も必要ですが、僕の側の努力もやっぱり必要。なるべくストレスなく、しっかり学べるよう工夫していきます。

ES向上!

従業員には、こんな小さい、不安定な会社に入社してきてくれたことに、とっても感謝しています。また、人生のうちに多くの時間を費やす”仕事”という時間。それを少しでも楽しいものにできたら、という思いが自分自身にもあり、皆に対してもあります。

楽しく働けるか、最後の最後の判断は個人によるところが大きいのでしょうが、それをアシストするのは自分の役割だと思うので、引き続きES向上にはチャレンジしていきたいと思っています。今後ともよろしくどうぞ。

経営者感覚とは

大きな会社のサラリーマンの苦労はイマイチよく知りませんが、ビール飲みながら「会社が・・・」なんて愚痴ってるのを見ると、残念な気分になります。幕末の倒幕派のような志があるなら別ですが、大体の場合はそうでなく、単なる愚痴!

会社に対する不満って、つまるところ自分の発言力や影響力の無さ、仕事能力の低さのあらわれじゃないでしょうか。色々事情はあるのかもしれませんが、愚痴るってやっぱりダサいです。

世の中、出来る人ほど会社への不満は少なく、出来ない人ほど会社への不満は多いと思います。でもそれは当然。組織内では出来ない人の意見・要望よりも、出来る人の意見・要望は優先されるからです。

サッカーで戦術やフォーメーションを決定するのは監督。監督も優秀な選手の意見なら考慮しますが、下手くそで何の努力もしていないような選手の意見は基本聞かないと思います。(よっぽどその意見が的確なら別ですが。)

そもそも、会社とは何なのでしょうか。会社って誰なのでしょうか。会社が・・・なんて考えると、事はややこしくなりがちですが、会社とは簡単に言うと組織です。組織を簡単に言うと人間の集まりです。

組織のルールや仕組み、雰囲気を変えたいなら結果を出すしかありません。利益に限らず、その人にしかできない、組織への貢献の仕方でも良いと思います。組織にとって重要な人材にならない限り、権限や影響力を持つ事はできません。

経営者感覚

社長という肩書の人は多くは、従業員に「俺の右腕になって欲しい」「経営者的な感覚を持って欲しい」と心の底から願っていると思っています。しかし、従業員が経営者感覚の100%を身につけることは無理!だって、経営やったことないんだもん。

こればっかりは、男がどんなに努力しても女性の気持ちがなかなか理解できないのと一緒です。財務情報をオープンにしてもきっと無駄です。項目の意味を理解しても、やはりその情報は他人事としてしか処理できないと思います。

ただ、理解が難しいからといって「仕方ないよね!」と諦めるのはとても勿体ないことです。なぜなら、その感覚を理解すると、あらゆる場面で活躍できるようになるからです。そこで、経営者感覚とは一体どういう感覚なのかを細分化して伝えてみたいと思います。

お客さんがいないと仕事が無い=給料が出ない、廃業

どんな会社でも、何らかの”仕事”の対価として、お客さんからお金を頂いています。テキトーな仕事ばっかりしていると、お客さんはいなくなってしまい、利益がなくなります。すると皆の給料が無くなります。とってもシンプルな構図です。

だから、お客さんの要望に応える、期待に応える、というのはとっても大事なのです。給料は会社から出てくるものでなく、お客さんから出てくるものだということを理解したら経営者感覚習得の第一歩です。

コスト感覚

個人の家計簿と一緒で、支出は少ない方がいいし、安く買えるものは安く買いたい。無駄遣いは辞めた方がいい。貯金があればあるほどいい。

また、何かを買うことで自分の能力がグレードアップするなら、もちろん検討!それは無駄遣いでなく投資です。

個人のお金と会社のお金は、根本的な部分ではそう違いません。会社の収入と支出をある程度理解出来たら、さらに経営者感覚習得に近づきます。

自分の給料以上稼がないと、自分の存在が赤字

利益10万円で給料20万だと、会社は当然赤字(-10万円)です。事務や制作の仕事の場合には、この計算が正確にできませんが、営業だととてもわかりやすいです。

自分の給料以上稼いでも、自分にキャッシュバックされない?

利益50万円出したんだから給料50万円欲しい!その気持ちはわかりますが、通常は不可能です。業種によって異なりますが、利益50万円を獲得できるために、実は色々な環境を会社が用意しているのです。

製品製作費用、事務職の人件費、社内設備、情報収集、あなた自身の採用活動や教育等々、挙げればキリがありません。会社が、どんなことに費用がかけているか、かかっているか、それを考える事は経営者感覚を獲得する上で、非常に重要です。

新事業にチャンレンジ

決められたレールの中で微修正しかできない。新しい事業をつくることができない。そんな中間管理職は少なくないと思います。新事業は、大体の場合、既存の業務がある中で取り組まないといけないため、体力・精神ともにボロボロになります。

また、新しいことをして、それが失敗したときは、凄くカッコ悪いかもしれませんし、こっぴどく怒られるかもしれません。最悪の場合、給料が下がるかもしれません。もっと言うとクビになるかもしれません。すごいリスクですよね。

けれども、経営者は皆、その覚悟で仕事をしています。最悪の場合、自分はこういうことになる、という想像をしています。それでも、チャレンジしていきます。それが要するに覚悟というものです。

「サラリーマンでもそれくらいの覚悟を持つべし!」とは全く思いませんが、「経営者の覚悟」を理解すると、仕事の質UP間違いなし。断言します。

経営者感覚を持てたら無茶苦茶強い!

経営者感覚というものをサラリーマンが完全に理解するのは相当困難だと思いますが、その感覚に近づけたらビジネスマンとしてはかなり強いことは言うまでもありません。だって経営者は皆、経営で悩んでます。孤独です。悩みを共有できるだけでも、救われます。相談できるなんて日にはもう涙です。

大きな会社なら、役職がついたときやプロジェクトリーダーになったとき、保身に走らならなければ経営者感覚を養うことができると思います。小さい会社でなら、いつでも努力次第で養えます。扱う金額も小さいし、何にどんなお金がかかっているか等、現況も分かりやすいです。

労働基準法という法律もあります

経営者感覚という言葉は時に悪用されます。経営者感覚じゃ~!と怒鳴って、無茶をさせすぎると法律違反(労基法違反)になる場合があります。

例え、納期に間に合わなくても、顧客の約束を破ったとしても、目標予算を達成できなかったとしても、従業員には、お家へ帰る権利もありますし、有給を取得する権利もあります。

「プライベートの時間も十分欲しい!」
「17時には帰りたい!」
「有給しっかりほしい!」
「けどボーナスも沢山ほしい!」

自分はそういう思いを否定しませんし、経営者感覚もそれを否定するものではないです。しかし、経営者感覚を持っている人、それに近いものを持っている人は、こんな風に考えます。

「プライベートの時間もしっかり作れるよう、仕組みを考えよう!」
「お客さんに迷惑かけることなく、有給も取れるように働く環境を変えていこう!」
「ボーナスを出せるように頑張ろうぜ!これくらい利益出せたらボーナスも出せる!」

これがサラリーマンと経営者感覚の違いです。わかってもらえますでしょうか。

あなたが会社

会社では代表や取締役の存在感が大きいかもしれません。でも決して一人で成り立っているわけではないのです。100人の会社なら、100人で成り立っています。

会社の行く末は社長の考えや判断、行動が大きく影響すると思います。けれども、決して社長だけで結果は決まりません。あなたの考えや判断、行動で大きく変わります。会社をつくっているのは、あなたです。