中小企業では社長に嫌われたら終わり!

このエントリーをはてなブックマークに追加

上司に嫌われたとしても、上司の上司と相談する、社長に相談する等、状況を変える方法はいくらかあります。けれども、トップに嫌われたら、さらにその上に相談するなんてことはできませんので、「打つ術なし!」という状況になります。日本では「嫌いだから」という理由で社長が従業員をクビにすることはもちろんできません。だけどやっぱり社長に嫌われているような状況だと、大体の人は「働きにくい」「毎日辛い」と感じ、自ら辞めることになります。辞めざるを得ないような状況になってしまうのです。

人事評価や昇格についても、社長に嫌われていると、とっても不利になります。しっかりとした制度があっても最終的な判断をするのは社長です。考課で高得点を取得し、定められた昇格基準を満たしていたとしても「う〜ん、でも何だかなぁ〜」という社長の一声で昇格できなかったりするわけです。

「社長との距離が近い」というのは、中小企業(もしくは零細企業)のメリットの一つとしてよく挙げられる項目ですが、デメリットになる時もあります。あなたも人を嫌うことがあるように、社長も人を嫌うことがあります。社長も同じ人間であり、完璧ではないという前提の上で、嫌われない方法を学び、実践しましょう。現実から目を背けないようにしましょう。成長のコツは、現実と向き合うことです。

対策1-入社前:人を簡単に嫌わない社長のもとで働く

やっぱりまず大事なのは会社選びです。とんでもないヤバイ社長だと、対策もノウハウも無意味です。まずはヤバイ社長がいる会社を選ばないように注意しましょう。

どんな人か、確実にわかる方法は無い

社長の性格を見極める絶対的な方法はありません。会って話して、自分で判断しましょう。何を大事にしている人なのか、どんな性格の人なのか、感性と論理のバランスが取れているか、組織や部下についてどのように考えているか、金と心に余裕があるか、会社が面接で人を選ぶように、あなたも会社を選ぶ権利があります。

直接会えない場合は、社長がどんな性格の人なのかを話しやすい先輩社員にじっくり聞きましょう。採用担当だけでなく、様々な部署の色々な先輩社員に聞いてみた方が良いです。

コストの使い方をみる

教育や福利厚生、労働環境の快適化に、どれだけ費用を投じているかも一つの判断基準です。従業員を大切にしない経営者は、そういった部分にあまり投資しません。有給取得率や休日の数、勤務の自由さも大事な判断基準です。

「社員を大事にしている!」そう言葉にするのは簡単です。誰でも出来ます。実際どれだけ大事にしているかは行動や数値で見ましょう。どれだけお金をかけているかで見ましょう。

社長自身がそもそも「公平・公正」でありたいか

人事評価の制度や昇格基準が明確化されているかも大事な点です。公平・公正な評価をしたい経営者は、自分自身が客観性に欠ける感情的な判断をしてしまわないよう、制度の構築を綿密に行います。(完璧な制度は無いので、若干、主観で調整する余地は残します。)

けれど、パンフレットには「公正な人事制度」とあっても実際にその制度が運用されているかどうかは別の話です。「具体的にどのような形で評価は行われるのですか」「評価項目はいつ決まるのですか?」「どのようなフィードバックがあるのですか」「明確な昇格基準はありますか」「部署異動はどのようなルールに基づいて行われるのですか」と掘り下げて先輩社員に質問してみれば、真実がわかります。

対策2-入社後:社長に嫌われない!好かれる!

入社後は、上手に嫌われないよう頑張りましょう。シンプルですが、それだけです。「嫌われないようにしよう」は別の言い方をすると「好かれよう!」です。前向きに実践しましょう。具体的な方法は次の通りです。

求められているものを理解する

社長が何故あなたを採用したか、あなたに何を期待しているか、理解していますか?社長だって人間です。期待にしっかり応えてくれる人を嫌いになることはありません。期待に応えない人を嫌いになることはあります。期待に応える気が一切ないなら確実に嫌いになります。

もしも期待されていることが何なのかわからないのだとしたら、思い切って社長に聞いてみましょう。時間がたつと変わっている場合もありますので、何回聞いても大丈夫です。媚びるわけではありません。求められていることが何かを知る努力をするだけです。

あなたがものすごく頑張っていたとしても、社長が期待していないことであれば、その努力は無駄な努力に終わるかもしれません。「売上を上げればいいんでしょ?」「コストを下げればいいんでしょ?」そう考えるのは結論を急ぎ過ぎです。

会社にとって、「最重要の指標は何か」「あなたに何を求めたいか」は時期によって異なる場合があります。利益を増やしたい時もあれば、利益が少なくてもとにかくシェアを伸ばしたい時もあります。

もしくは、組織の体制を整えたい、戦力になる人材を増やしたい、新規事業の可能性を見極めたい等、直近の利益と関係しない部分を一番大事にしている時もあります。一定期間、トラブルを起こさずにじっとしていたい、そんな時もあるかもしれません。

頑張る時、大切なことは「何を頑張るか」です。上司や先輩が自分に求めているものと、社長が自分に求めているものが違う場合、冷静に分析し、それぞれに伝えましょう。上司、社長、自分との3者面談の機会を作っても良いかもしれません。

自分から「面談したい」と言い出せない??それは「頑張らない」と言っているのと同じかもしれません。他人任せは辞めて、自分の道は自分でしっかりと切り開いていきましょう。

社長が目指しているものを理解する

社長がどういった会社を作りたいのか、どういった事業をしていきたいのか、的確に理解しましょう。経営理念、ビジョン、経営方針、社訓等、そういったものはしっかり読み込みましょう。経営者の想いが込められています。(込められていない場合もありますが)

その上で、社長自身のリアルな考えを聞いてみましょう。社長の目指したいことを理解し、貢献していれば嫌われることはありません。

お客さんと一緒だと考えても良い

「掃除しといてね。」と掃除屋さんに1000円を払い、期待通り掃除してくれれば満足ですし、全然掃除してないと「金返せ」ってなりませんか?また、自分が期待していた以上に綺麗になっていると「すごい!ありがとう!」ってなりませんか?経営者も同じです。例外はありますが、基本的にあなたと社長は、「○○をしてね。その代わりお金を払います」という関係です。

あなたが期待に応え続けないと、あなたのことを嫌いになります。すぐに嫌いになることはないかもしれませんが、成果を出せていないにも関わらず、成果を出すための努力をしていなかったら当然嫌いになります。同時に、期待以上の働きをすれば、とても好かれます。

「会社と社員はお金の関係じゃない!」そう言いたくなるのもわかります。けれど、あなたも給与を貰えるからこそ入社を決めたわけです。最初は「お金を払う・期待に応える」という関係からスタートします。期待に応えた後に、相互に信頼し「仲間」と呼べる関係になれるのです。

MBAリーダーシップ(MBAリーダーシップ)

嫌われたくない、もしくは好かれたいなら、「雇用」「労働」「経営」等、難しい言葉を使うのを辞めて、原理原則を理解しましょう。

悪い社長もいるけど、いい社長も多い

毎回気分によって言うことが変わる、思い込みが激しい、気分の波が激しい、日常的にハラスメントを行なっている等、サイコパス的なヤバイ社長も一定数いますが、従業員から愛され、尊敬されている社長も多いです。従業員の幸せを本気で願っている優しい社長も沢山います。

一見、厳しそうに見えても、実は心がすっごく優しい社長かもしれません。けれども、社長に期待し過ぎるのは辞めましょう。「社長とはこうあるべきだ!」とあなたがどんなに思っていても、それが仮に正しくても、現実は何も変わりません。自分の行動を変え、社長に好かれるように努力した方が、働きやすく、出世もしやすく、楽しく仕事ができます。

嫌われてしまい、転職する場合

とんでもないサイコパス社長の場合は、すぐに逃げましょう。そうでない場合は、あと少しだけ頑張りましょう。転職時、必ず聞かれるのは「どうしてその職場を辞めることになったんですか?」という質問です。

「社長に嫌われてしまったので・・・」「人間関係がよくなくて・・・」という理由を話した場合、次に来る質問は「改善するためにどんなことをしましたか?」です。「社長に嫌われた(もしくは社長が嫌い、合わない)」というのを含め、人間関係が原因による退社はよくある話です。

「どうして退社に到るまで関係が悪くなってしまったのですか?」と、理由は当然聞くことになると思いますが、正直、あなただけの話を聞いても誰が悪いのか、誰も悪くないのか、よくわかりません。重要なポイントは「問題の改善にむけてどういう努力をしたのか」です。

「社長に嫌われてしまいました」→「改善のためにどういう努力をしましたか?」→「してません」だと、基本的には不採用です。もし自社で雇用した場合にも「社長と合わないので」「上司と合わないので」といった理由ですぐ辞めるように思えるからです。

社長との関係性に限ったことではないですが、仕事をしていくと色々なトラブルが起きます。どんなに気をつけていても起きます。大事なことは「それを解決するためにどんなことをしたか」です。

嫌われない対策として説明した「求められているものを理解する」「社長が目指しているものを理解する」の2点は、とことんまで実践しましょう。それらは「嫌われない対策」ですが、「関係性を改善するための対策」でもあります。

好かれるように頑張ろう

ここまで気を配るのは大変ですか?嫌なら別にそこまで頑張らなくてもいいんです。けれども「最低限な労働環境」ではなく「快適な労働環境」を手に入れたいなら、積極的に実践しましょう。嫌われない方法と説明しましたが、根本的には「好かれる方法」「信頼を獲得していく方法」です。社長だけでなく「上司」「先輩」に対しても基本的には同様です。

繰り返しになりますが、媚びるわけではありません。人に好かれようと努力することは悪いことではありません。良い人間関係は、自分から作っていきましょう。それを目指し、実践していく毎日も、意外と楽しいですよ。